パッシブ設計
パッシブ設計とは簡単に言うと夏場は太陽の光を遮断し、冬場は最大限取り込むような設計がされた家の事を言います。
高気密高断熱をしただけでは設計が悪いと「夏は暑い」「冬は寒い」そんな家になってしまいます。
ではどんな点に注意すれば良いか見ていきましょう!
リビングを配置する位置
皆さんリビングは基本的に日当たりの良い南面に配置するかと思います。
南面に配置する理由は1番長い時間、太陽の光が入る箇所だからだと思いますよね?
実は1番日射時間の長い箇所は東面になります。
太陽は東から昇って西に沈むので良く考えれば東面が1番長そうですよね。
しかし東面にリビングを配置してしまうと太陽が、低い角度から差し込むため長時間日射を取得してしまい夏場は暑いリビングになってしまいます。
更に冬場は12時頃には南面に昇っているため日射が入らなくなり、午後には寒い部屋になってしまいます。
南面リビングなら太陽の角度的に夏場は日射を遮蔽してくれて、冬場は日射を取得する事が可能になります。
よくよく考えると子供時代の経験から高気密高断熱を目指し始めたのか~(シミジミ)笑
軒の深さ
南面リビングにすらば最適な日射取得、遮蔽が可能かと言うとそうではありません。
軒が無ければ、夏場の太陽が長時間差し込んできてしまい、サウナのようなリビングになってしまいます。
軒の出
軒の出を出す事により日射の遮蔽する事可能になります。
どこまで突き出すかは夏場、冬場の太陽光をどこまで取り入れたいかによります。
当然軒が深ければ深い程、冬の角度が低い日射も遮蔽します。
逆に軒が浅ければ浅い程、夏場の角度が高い日射も取り込んでしまいます。
基本的には窓の高さ10に対して出幅3の庇をつければOK。
これで基本的な日射取得、遮蔽は可能になります。
5月9月問題
気温が高くなってくる5月、残暑が厳しい9月。
こうなると5月〜9月までの日射は遮蔽したい所です。
何月から何月までの日射を遮蔽したいかで、軒の出は変わってくるのです。
1番暑くなる14時頃の日射角度
5月→50°
8月→50°
9月→40°
2月→30°
今度、世界は温暖化に進んでいくため夏に強い家をおすすめします。
そのため9、10月頃までの日射を遮蔽出来る軒の深さを推奨します。
アウターシェードも活用しよう
特に西面にリビングを配置してしまった場合、昼過ぎから日没にかけて西日がかなり厳しくなります。
夏場はもう極熱地獄になっていると思います。
私の実家の子供部屋が実際に西側にあり、夏場昼寝していると驚くほどの大量の汗をかいていて熱中症になりかけた事がありました。
軒がある程度出ているならば、避けられますが、軒もあまり張り出していない住宅の場合、日射を遮蔽する必要があります。
方法としては外壁にアウターシェードを取り付けるのが一番効果的です。
アウターシェードとは昔ながらに言う所の簾(すだれ)です。
遮熱できるアウターシェードを取り付ける事により、室内に入り込む熱気・冷気を70%程度もカットする事ができます。
一点注意が必要なのが部屋内部の窓に遮熱ロールスクリーンを取り付けても効果が薄いという点です。
部屋の内部で遮熱してもすでに部屋に入り込んだ熱気・冷気を抑える事になるので30%程度の遮熱しか出来ないのです。
総評
今、流行りの軒無しハウスは絶対に避けましょう。
軒はコストカットに挙げられやすいですが、快適な生活には非常に重要な要因になります。
ケチってはいけない所にはお金を掛けましょう。
それでは!
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